クレーム作成に伴う苦労は旨味(汗

どんな仕事でも最初は思うように上手くいかず、戸惑い、迷い、苦労することもあります。特許出願業務におけるクレーム作成についても、新人の頃は自分で納得できないこともあるし、上司からNOと言われることもあります。ですが、仕事上の苦労は旨味だと思います。誰もができるわけではないことを、出来るようになるのですから。


TEXT BY SHIGERU KOBAYASHI


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専門的な仕事をはじめたときは大概勝手が分からずに戸惑ってしまいます。特許で言えば、請求項の記載の作成は慣れてくると、とても楽しいものですが、最初は思うように作成できずに苦悩することもあると思います。

小生が知財業界に足を踏み入れた最初の年は、自分で納得できる【特許請求の範囲】を作成することがなかなか出来なかったために、昼飯を食べずに先輩の作成したクレームを分析したり、電車の中で事前に選りすぐった特許公報のクレームを読み込むなどしたりして、必死に自分のクレーム作成能力を向上させようとしていました。

(当時の直属の先輩は根詰める必要はない、焦る必要はないと諭してくれましたが)

具体的に小生が何に苦悩したかというと…請求項の記載を明確にすることを心掛けると、具体的な記載になり過ぎてしまって権利範囲をいたずらに狭くしてしまったり、逆に、権利範囲を広げようと努力すると、請求項の記載が明確性を失ったりしました。

悩みの具体的な内容はともかくとして、当初、クレーム作成がうまくできない経験を有するのは私だけではないと思います。請求項の記載について、先輩からOKを頂くまで何度もダメ出しされて苦労した経験を有する方もいらっしゃると思います。

もしかしたら、若い方の中には、現在そういう状況下にある方もいらっしゃるかもしれません。そして、「どうしてこんなに考えても、上手くクレームをつくれないのであろう」と戸惑い、悩み、苦悩することもあるかもしれません。

しかし、もしも、その仕事が簡単にできてしまうような類のものであれば、それは誰でも簡単に出来てしまう仕事なわけで、その道で、ビジネスで事業として何かを興すことはできません。

そういう風に考えると、仕事で味わう苦労は、苦味ではなく「旨味」なのではないかと思います。誰もができるわけではないことを、出来るようになるのですから。

古人曰く、苦労は報われる。脳に汗をかくことをさぼると、いずれ冷や汗をかくことになりかねません。「汗の中から知恵をだせ…汗の中から知恵をだせ…」と。



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