松下幸之助創業者「私心をけす」に習う仕事の姿勢

松下幸之助創業者のご講演「私心をけす」。欲望には公的欲望と私的欲望があって、この私的欲望をどの程度抑えることができるのか、それができれば素晴らしい成果を挙げることができるという御高話で、1976年5月10日名古屋青年会議所にて行われたご講演です。どんな規模であれ、どんな単位であれ、仕事をするときの見本の姿勢だと思います。



スポンサードリンク


松下幸之助創業者のご講演「私心をけす」を初めて聴講したのは、松下電器産業に入社してすぐの研修で歴史館を訪問させて頂いたときです。

数々の歴史的な製品が並んだ空間の一角に、松下幸之助創業者のご講演を拝聴できるスペースがあり、5人くらいで座って観ることができました。私は、同期の友人と並んで数本のご講演を拝聴しましたが、そのうちの1つが「私心をけす」でした。感傷的な話では全くありませんが、今でもそのときの情景を鮮明に覚えています。

御高話の概要は、会社は天下の預かりものだから遠慮せずにやっていいが、「私」が出てくると危険だから、これを抑え、公の欲望に意識を向ければ素晴らしい成果を挙げることができるという内容です。

松下幸之助創業者は巨大企業である松下電器産業のトップであったし、当時の講演の聴講者層のこともあって「会社は天下の預かりもの」というお話をされたと思いますが、このことは、ビジネスパーソン個人単位にも適用できる話ではないかと思っています。

つまり、『自分の仕事は天下の預かりものであるから遠慮せずに、そのレベルの高さを追及してよい。でも、その仕事も、その仕事によって生れる成果も私のものであると捉えると苦しくなるから、公の欲望に意識をもって仕事をする方が良い。成果も自分のものではなく、組織・社会のものと捉えれば素晴らしい成果を挙げられる』ということになると思います。

(「成功の金言」にも同様の趣旨のお話があります)

偉人の金言というものは普遍的な教えを含んでいることが多いです。松下創業者の「私心をけす」も普遍的だからこそ、企業の話だけでなく、ビジネスパーソン個人の話にも適用できるし、仕事ではなく生活一般においても適用できることなのではないかと思っています。

ところで、「私心をけす」は本で読むこともできるのかもしれませんが、映像を拝聴するとさらに自分の内側が清々しくなり、周りの空気さえ浄化されている感を覚えます。

DVDを購入するか、歴史館に訪問させて頂くか…。スマートフォンの映像コンテンツとして購入できたら、常に持ち歩きたいと思っています。



スポンサードリンク