「睡眠は仕事」

毎晩、眠りにつく頃、相も変わらず思うことがあります。「この寝るという作業も仕事の1つだな」と。睡眠を規則的に十分とることは、仕事をする上でとても大切な「気力・体力・集中力」を保ち、養うことの原因になるからです。



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 大学受験のときの英語塾の先生であり、且つ、その塾でバイトまでさせて下さった人生の恩師から教えて頂いた金言の1つに「気力・体力・集中力」というものがあります。受験勉強を乗り切るためには気力も体力も集中力も必要、三位一体で「WIN(勝つ)」ということです。

「気力・体力・集中力」が必要であるというのは、大学受験、弁理士試験などの勉強のみならず、仕事においても同様です。

気力があればこそ、新しい事業を興して壁を超えようと思える。体力があればこそ、一日を通して継続的に仕事できる。集中力があればこそ、特許請求の範囲を一気に書き上げることができる。気力と体力と集中力が三位一体で揃ってこそ、良質な仕事ができると信じているし、実感しています。

そして、気力と体力と集中力を保ち養うためには大前提として「睡眠」が肝要です。

  • 睡眠の時間帯を規則正しくすることでメンタルも安定し、気力が充満する
  • 睡眠が十分だからこそ生活で消費したヒットポイント(HP)が回復し、回復したHPを使って運動すれば体力が増進する
  • 睡眠が足りているからこそ、翌日の仕事で集中力を発揮できる

よく言われていることですが、睡眠を規則正しく十分にとれているか否かが翌日の仕事に強く影響すると実感しています。そういう意味で睡眠は翌日の仕事の準備だし、「睡眠も仕事」というのも過言ではないと思います。

例えば、ある日、気力・体力・集中力をもって特許請求の範囲を作成していると、気付けば遅い時間帯に迫っていることもあります。特許請求の範囲の作成は、気分がノリノリになってしまうので、途中で止めるのが最も難しい作業の1つです。しかし、そこらで止めないとパソコンのディスプレイから放たれるブルーライトに視覚神経がやられてしまい、睡眠に悪影響を及ぼしてしまう。

このときに、「今日の仕事は終わり」と一気に気持ちを切り替えるのは結構難しいです。特に、特許請求の範囲の作成は面白いので尚更。しかし、「最も大切な仕事(睡眠)に移ろう」と気持ちを切り替えるのは、継続的に仕事をしている気分になるので切り替えが少しは楽です。毎日、最後には「睡眠という仕事」が待っているということです。

この「睡眠は仕事」を初めて自分にインプットできたのは、大学1年生のときです。

前述の受験英語塾では、年末年始に4泊5日の勉強漬け年越し合宿というものがありました。大学生のときにチューターとしてバイトしていた私は、チューター仲間と合宿に参加して、先生のお手伝いをさせて頂いておりました。お手伝いというのは、受験生のために行う事務的な仕事のみならず、生徒の皆さまに向かって壇上で話したり、個別相談にのったり、物理・数学など自分が専門的に対応できる受験科目の質問に答えたりと、多岐にわたります。

大学1年生のときにチューターとして初参加したときは、5日間のペース配分も分からず、生徒のために何かしたくて、寝るよりも「何かできるか?」と同僚たちと初日から全力全開でした。でも、そのときに大学3年生のリーダー・チューターの先輩から

「気持ちは分かるけど、寝ろ。いまは寝るのがお前たちの仕事だから」

と言われた時。この時が「仕事は睡眠」という概念が初めて自分にインプットされたタイミングです(大学3年生にしてこのセリフを言い放てる先輩はスゴイ)。

明日の仕事のために寝る。それが、夜遅くに出来る最良の仕事だと、私は思っています。



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